投稿

4月, 2023の投稿を表示しています

KファイルNO.199:ロス五輪と東京五輪の組織とリーダー達の違い

イメージ
  K ファイル NO.199 :ロス五輪と東京五輪の組織とリーダー達の違い 無断転載禁止                毎月第二、第四木曜日掲載予定 スポーツ・アドミニストレイター 日本に初めてスポーツ・アドミニストレイション論を導入 日米で実践スポーツ・アドミニストレイターの先駆者 プロフィールは別途ご検索下さい 読者からの便り紹介 ブログ 198 号拝読いたしました。 先生のこれまでの投稿を拝読しまして、当時服部庸一氏、ジミー福崎氏の 84 年の LA 五輪に向けての活躍ぶり、そして、それを受けての当時の電通マンたちの働き、並々ならぬものがあったからこそ、電通が世界的ビッグスポーツイベントに介入できるようになったことは大変よくわかりました。ただ、あの時のは「良い電通」で今は「悪い電通」なのかというと、その時も今も、会社組織としての芯の部分は変わっていないのではないかと思うのです。すると見えてくるのがやはり、「誰が音頭を取っていたか」の違いだと今回よく分かりました。 ピーター・ユベロスと森喜朗ではあまりに違い過ぎた、この落差は何なのでしょう?なぜ森喜朗はスポーツ界を牛耳る地位に就くことができたのか、そこを掘り起こしていかない限り、また 2 匹目、 3 匹目のドジョウが現れるのでしょう。 バカに対して「あなたはバカだ」と言ってこなかった、それを美徳と思ってきた日本人の国民性を逆手にとって、どんなに不勉強でバカを晒しても恥を知らず表に立ち続ける図々しさ、が昨今における権力への道、になってしまったようです。 先日「日本版 NCAA 」 UNIVAS が電通主導だった、と知りました。米国 NCAA (全米大学競技スポーツ協会:日本では全米大学体育協会と誤訳が罷り通る)の成り立ちとはあまりにも違いすぎますね、学生スポーツでカネ儲けしよう、という下心など、学生アスリートという立場を守り、ある競技種目に偏ったり、あるいは資金が潤沢にある私学に偏ったりしない、フェアネスを実現させよう、というビジョンの前ではなんと器の小さいものか、とそう思います。幸いというか、今の電通は五輪の後始末に追われているからなのか、 UNIVAS の方は放置してくれていますが、もうそのまま絡んでこないでほしい、とそう思います。 末端にいる私ですらこの国のスポーツを

KファイルNO.198:隠蔽と公開の二つの異なる民主主義国家

イメージ
  K ファイル NO.198 : 隠蔽と公開の二つの異なる民主主義国家 無断転載禁止                 毎月第2、第4木曜日掲載 スポーツ・アドミニストレイター 日本に初めてスポーツ・アドミニストレイション論を導入 日米で実践スポーツ・アドミニストレイターの先駆者 プロフィールは別途ご検索下さい 2023 年 4 月 13 日 公開 目次 五輪組織のリーダーは組織の体を表す ■ 組織のトップの選考は最重要課題 ■ 大義無き組織は私利私欲の暴徒と化した K ファイル NO.198 :隠蔽と公開の二つの異なる民主主義国家 ■ 電通のロス五輪プロゼクトの最終交渉 Ⅰ.電通ロス支局は最強の最前線基地 1.ロス支局の人材と対応力 2.P・ユベロス氏と服部、ジミー氏の会談後 3.ビジネス・ミーテイング会場と化した CC 4. P ・ユベロス氏をベル・エアー CC で待ち伏せ Ⅱ.契約内容の詰めから実務作業へ 1.本社での実務作業開始 2.ジミー・福崎氏の存在と新たな WC サッカービジネスの開拓   ――――――――――――――――――――――――――――――――――― 五輪組織のリーダーは組織の体を表す ■ 組織のトップの選考は最重要課題 K ファイルの読者の皆様は、 NO.196,197 をご笑読頂き 1984 年のロサンゼルス五輪組織委員会(略: LAOOC )と 2020 年東京五輪組織委員会(略: TOCOG )の経営、運営、管理の違いを理解して頂けましたでしょうか。 大半の読者の皆様は、東京五輪組織委員会の問題点は既にお気付きになっている事と思われます。しかし、 84 ロス五輪組織委員会が何故今比較対象として K ファイルが紹介するのかの真意を理解して頂けましたら幸いです。 そして、 20 東京五輪招致委員会の会長は、何故 84 ロス五輪成功の実態を議論、討論、参考にもせず、全く無視して愚かな経営、運営の方向に突き進み国民に多大な負担を強いてしまったかのパズルの抜けた穴を埋める根拠を見つけて頂けましたでしょうか。 素朴な疑問が残るのは、この度の東京五輪組織委員会の森喜朗会長は 84 ロス五輪組織委員会の大義はもとより大会そのものの経営、